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気になるペットのニオイ(ペット臭)

ペットのニオイ

ペットと一緒に暮らすのはとても楽しく、家族に癒しを与えてくれます。厚生労働省のデータによると新たにペットとして飼育される犬、猫はここ数年それぞれ40万頭を超えているそうです。
しかしペットが癒しを与えてくれるその一方で「ペットのニオイ(ペット臭)」が気になることもあります。特に最近は室内でペットを飼っている方が多く、その独特な臭いは一緒に住んでいる飼い主が気付きにくいこともあります。
快適なペットとの生活を過ごすために、ペット臭の原因と、それを軽減しながら室内の空気を清潔に保つための簡単な工夫をご紹介します。

ペット臭の原因

自分の飼っているペットはいい匂いがして好きという飼い主さんも多くいます。しかし、一瞬一瞬で少し嫌なニオイがする場合もありますし、他人のペットのニオイは苦手という人が存在するのも事実です。

ペットの嫌なにおいはそのペットの種類によっても異なりますが、犬や猫などの動物の場合は主に、「アンモニア」、「低級脂肪酸」、「アセトアルデヒド」という3つがあります。さらにペットから発生するその成分が家具や衣類などにも付着し、蓄積されてしまいます。それぞれの原因を分解してみると、次のような要素になります。

ペット臭
  • アンモニア
    アンモニアは、ペットがおしっこをした時によく発生する臭いです。おしっこには元々アンモニアは少ないのですが、時間が経つにつれておしっこが分解され、アンモニアが発生します。このアンモニアが空気中に広がると、鼻をつんざくような臭いがすることがあります。トイレトレーニングができているペットでも、トイレ周りの掃除が不十分だと、尿や便の臭いがこもる原因になります。猫のトイレの砂や犬の排泄シートも、長期間交換しないと悪臭を放つことがあります。
  • 低級脂肪酸
    低級脂肪酸は、ペットの皮膚や耳、口の中などにいる細菌が、ペットの皮脂を分解した時に出る臭いです。この臭いは、少し酸っぱいような、不快な臭いがすることが多いようです。犬や猫などの被毛に覆われたペットは、汚れが溜まりやすく、毛に付着して臭いのもとになりやすいです。換毛期には抜け毛が増え、それが臭いの原因となることが多いです。
  • アセトアルデヒド
    「アセトアルデヒド」ですが、これも細菌が関係しており、ペットの体から出る汗やおしっこが分解される過程で発生する臭いです。この臭いは、果物が腐ったような甘くて少し変わった臭いがすることがあります。

これらの成分が混ざり合うことで、ペット特有の臭いが生まれます。ペットが家具や床に触れることで、よだれや唾液が染み込み、臭いが発生することもあります。よだれが多い犬種や、頻繁に家具に顔をこすりつけるペットでは、この傾向が顕著です。
特に湿気が多い環境では、臭いがこもりやすくなります。湿度が高いとカーペットや家具が湿気を吸い込み、そこにペットの臭いが染み付きやすくなるため、臭いが長引くことがあります。また湿気は臭いの拡散を助長し、カビや雑菌が繁殖しやすくなるので要注意です。

ペットによる匂いの違い

ペット

ペットによるにおいの違いは、動物の種類、生活習慣、体質などによって大きく異なります。

は全身に汗を出すアポクリン腺が多く存在し、ニオイがきつい傾向にあります。食べ物の内容も体臭に影響を与え、特に魚を多く含むフードを与えると、体臭が強くなる場合があります。
は獲物に気づかれないようニオイをおさえるため、比較的においが少ないと言われています。特に自分で頻繁にグルーミンングをおこなうため、体臭が少なく清潔に保たれます。逆に猫の尿には高濃度のアンモニアが含まれているため、排泄物のニオイはキツく感じられます。
その他ペットに多い小動物(ハムスター、うさぎ、モルモットなど)は体そのものはあまりにおわないことが多いですが、排泄物のにおいが目立つ傾向にあります。

各ペットに共通して、定期的な掃除やグルーミング、適切な食生活がにおいの軽減に役立ちます。また、ペットの健康状態を保つことも、異常なにおいを防ぐために重要です。

ペット臭が室内環境に与える影響

ペット臭は、単に不快なだけでなく、室内の空気の質にも悪影響を及ぼすことがあります。ペットの毛やフケは空気中に浮遊し、アレルゲンの原因になることがあり、特にアレルギーを持つ人や小さな子供がいる家庭では、これが問題になることも。また、臭いが部屋全体に広がってしまうと、家の中がなんとなく「重たい」感じになり、快適さが損なわれることもあります。

ペット臭を防ぐための簡単な対策

ペット臭対策

幸い、ペット臭を防ぐための対策は意外と簡単で、日常的な工夫を少し加えるだけで効果が期待できます。以下の方法を試してみてください。

  • ペットのケアをしっかり行う
    ペットの体を清潔に保つことも、臭いを防ぐためには重要です。定期的にブラッシングをしたり、シャンプーをしてあげたりすることで、皮脂や汚れを取り除くことができます。一見目立つ汚れはないように見えても、実は被毛には細かい汚れや埃などが絡み付いています。ただシャンプーのやりすぎによる皮脂トラブルにも注意が必要です。
    また歯垢・歯石の付着や、それによる歯周病が原因で口臭が強くなることもあります。犬猫などのペットは人よりも歯周病になりやすいと言われています。歯のケアも怠らないようにしましょう。
    ペットが健康であることも、臭い対策に繋がります。口臭や体臭が気になる場合は、獣医さんに相談するのも一つの手です。
  • こまめに掃除をする
    定期的にペットが使うアイテム(ベッドや毛布、おもちゃなど)を洗濯することが大切です。また、ペットのトイレや居場所の掃除もこまめに行い、臭いの元を取り除くことが大事です。特に抜け毛が多い時期には、毎日掃除機をかけるだけでも随分違います。
  • 定期的に換気をする・空気清浄機を使う
    新鮮な空気を室内に取り入れるために、窓を開けて換気をすることも重要です。特に湿度が高くなりがちな季節には、湿気を逃がすために換気を心がけましょう。湿度を管理することで、臭いのこもりを防ぐことができます。また空気清浄機を使って綺麗な空気にすることも効果的です。
  • 消臭剤や脱臭剤を活用する
    ペット用の消臭剤や脱臭剤も便利です。化学的なものだけでなく、竹炭や活性炭などの自然素材を使った消臭剤は、環境に優しく、臭いをしっかり吸収してくれるのでおすすめです。逆にペットの臭いを消すためにアロマや芳香剤を使用するのはNGです。悪臭に強いニオイをかぶせると、ニオイが混ざり合って不快な香りになるだけでなく、動物は人間よりはるかに嗅覚が発達していて、人間にとって良い香りでも動物にとっては不快なニオイということもあります。

ペット臭がひどい時は病気の可能性もあります。
お部屋もペットも清潔にして、ペットとの快適な生活を楽しんでくださいね。