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ハウスダストとアレルギー:知っておきたい基礎知識と対策

まだまだ暑い日が続いていますが、8月の暑さのピークを越え、9月や10月は少しずつ過ごしやすくなってきます。しかし、秋はダニ(ハウスダスト)が最も増える時期であり、ダニアレルギーの方は症状が悪化しやすいと言われています。

現代の生活環境において、ハウスダストは私たちの健康に大きな影響を与える要因の一つです。特にアレルギーをお持ちの方にとって、ハウスダストは無視できない存在です。今回は、ハウスダストの概要とその対策についてご紹介します。

ハウスダストとは

ハウスダストは、家庭内に漂う非常に小さな粒子の集まりです。これには、ダニの死骸や糞、花粉、人間やペットの毛や皮膚片、カビ、衣類の繊維など、さまざまなものが含まれています。これらの粒子は1mm以下で、目に見えにくいのが特徴です。

ハウスダストの動き

ハウスダストは、空気の流れや室内での活動によって、1日の中で常に動いています。例えば、朝起きたとき、布団やマットレスに溜まっていたハウスダストが空気中に舞い上がります。

また、着替えやベッドメイキングの際にも、ダニの死骸やホコリが空気中に拡散します。掃除や換気、エアコンの使用、そして人の動きによっても、ハウスダストは頻繁に空中を浮遊します。特に湿度が高いと、ダニやカビの成分が活発になりやすく、これらが空気中に放出されることが増えます。

夜間や人がいなくなると、ハウスダストは床や家具の上に落ち着きます。

ハウスダストと健康リスク

ハウスダストには、ダニやその糞、カビの胞子などのアレルゲンが含まれています。これらの物質を吸い込むと、免疫システムが過剰に反応し、アレルギー症状を引き起こします。

また、ハウスダストに含まれる微細な粒子が肺の奥深くまで入り込み、気管支や肺に炎症を起こして、呼吸器系にトラブルを引き起こすことがあります。特に、子どもや高齢者など、免疫力が弱い方々は、より注意が必要です。

次のグラフは人が一生涯で摂取する物質の重量を割合で表したものです。圧倒的に室内空気が多いです。
食べ物や飲み物には気を使いますが、空気にも気を配る必要があるかもしれません。

出典:村上周三「住まいと人体 -工学的観点から-」

ハウスダストを減らすために

ハウスダストを完全に取り除くのは難しいですが、量を減らすことでアレルギー症状を和らげることができます。
定期的に掃除を行い、布団やカーペットは定期的に洗濯し、できれば日光に当てて乾燥させることが効果的です。
また、換気を行って空気中のホコリや湿気を外に逃がし、室内の湿度を50%以下に保つことで、ダニやカビの繁殖を抑えることができます。空気清浄機や除湿機を活用するのも良い方法です。